★★★★☆ 注目
arXiv
cs.CR
説明ブロックチェーンにおけるゴシッププロトコルの頑健性に関する研究
要約本論文は、イーサリアム、Polkadot、ビットコイン、Solana など大規模ブロックチェーンで使われるゴシップ型メッセージ伝播プロトコルが、現実的なネットワーク攻撃者に対してどの程度頑健かを検討しています。著者らは解析と大規模な実験により、ランダムグラフの構築に一般的に用いられるグラフパラメータでは、定足数の形成に必要な数の正直なノードへ合意メッセージが届く保証が不十分であることを示しています。比較の結果、Solana の動的ツリーは平常時の帯域効率が高いものの適応的攻撃に脆弱であり、Polkadot のグリッドは頑健性が高い反面帯域の負荷が大きいことなどが報告されています。ER ランダムグラフは、平均ファンアウト次数が 15 を超える場合(ノード数 5000 以下のネットワーク)に、頑健性と効率の良いトレードオフを示すとされています。
注目点複数のブロックチェーンのgossipプロトコルの頑健性を、解析と大規模実測の両面から比較し、パラメータや攻撃下のトレードオフを明らかにしている。
Wenting Li, Jannik Albrecht, Frederik Armknecht ほか
arXiv
q-fin.TR · cs.CR
説明NEST:暗号資産トレジャリー型レバレッジETFチェーン向けの陳腐化に頑健なトークン化株式測定手法
要約本論文は、米国株式市場の休場中にトークン化株式の価格が、ビットコイン、暗号資産トレジャリー株、レバレッジETFの間のエクスポージャーを測定する際にどこまで有用かを評価するNESTプロトコルを提案しています。トークン収益と翌朝の寄付きギャップが共有する過去の価格変動による見かけの適合と、条件付きの測定価値を分離し、偏決定指数(PDI)で残存情報を測ります。MSTRxの事例では、ビットコイン、価格の鮮度、MSTRのプレマーケット指標を統制すると、トークンはギャップ変動の残りの15.7%を説明するにとどまります。
Doohwi Cha, Minsuk Sung, Minjae Lee ほか
IACR ePrint
Cryptographic protocols
説明発行者に依存しない電子現金の分散型交換方式
要約本論文は、流動性提供者が独立に発行された2種類の電子現金の在庫を保持し、利用者が発行者の個別参加なしに両者間で交換できる方式を提案する。ブロックチェーン決済層による自動実行と公開検証可能性に、交換に適合した電子現金プロトコルを組み合わせる。決済の公開検証と、公開実行に伴う追加のプライバシーリスクへの対処を形式化し、コンパクトな実装と安全性・プライバシーの証明を示す。
Roozbeh Sarenche, Omid Mirzamohammadi
IACR ePrint
説明大規模環境向けの堅牢な ECDSA しきい値署名プロトコル
要約本論文は、t≤(n-1)/3 の条件下で用いる効率的かつスケーラブルで堅牢な ECDSA しきい値署名プロトコルを提案しています。ブロックチェーン間の合意を橋渡しする用途などを想定しています。事前計算の材料をまとめて生成し、オンラインでの署名を効率化できる構成です。実験により、参加者数 n が多い場合にも実用的であることを示しています。
Carsten Baum, Anders Dalskov
arXiv
cs.CR
説明クライアントの多様性はLightningネットワークを守るか:2026年Core Lightning停止事件の検証
要約本論文は、2026年8月26日にCore Lightning(CLN)の保守者が、アップグレードできない運営者にノードの切断を求めた出来事を自然実験として、単一実装の不具合に対しクライアントの多様性が防御になるかを検証しています。805日分のゴシップスナップショットと132,360件のオンチェーン・チャネル閉鎖を分析し、CLNノードの約22%が一夜で停止、ネットワーク全体の到達性は7.8ポイント低下したと報告しています。著者らは、影響範囲は故障ソフトを動かすノード数ではなく、故障がハブに及ぶかどうかで決まると結論づけています。
Saurabh Kumar
arXiv
cs.CR
説明Tulva:実用的な非同期しきい値FHE方式
要約本論文は、既存の基本FHE方式に非同期のしきい値復号機構を、モジュール的に付加する実用的なしきい値完全準同型暗号方式Tulvaを提案している。暗号文はランダムなタグを付加する以外は変更されず、標準的なLWE仮定に基づき、挑戦暗号文に対する部分復号問い合わせがある場合でも安全性を達成する。著者らはオープンソース実装を公開し、16-of-512のしきい値での性能と、同期方式と比べてオンライン段階で対話が不要になり、より多くのユーザーを扱える点を報告している。
Valerio Cini, Antonio Guimar\~aes, Russell W. F. Lai ほか
IACR ePrint
Public-key cryptography
説明Tulva:実用的な非同期しきい値完全準同型暗号方式
要約完全準同型暗号は暗号化されたデータに対して任意の計算を可能にしますが、その秘密鍵は単一障害点になります。本論文は Tulva を提案し、秘密鍵を K 当事者に分散させ、そのうち t 以上の協力で復号できるようにします。各当事者が同時に協調したりオンラインであったりする必要はありません。16-out-of-512 の構成では、部分復号と共有の結合にそれぞれ 3.7 ミリ秒と 0.5 ミリ秒を要すると報告されています。
Valerio Cini, Antonio Guimarães, Russell W. F. Lai ほか
IACR ePrint
Cryptographic protocols
説明コストの検証:イーサリアム上でガス効率の良い出力秘匿型分散VRF
要約本論文は、出力秘匿型分散検証可能乱数関数(DVRF)であるFlexiRandとIcyVeilを、イーサリアム上の実コストで比較します。両方式のEVM実装を初めて作成し、同一のコーディネーター契約で検証部分の差だけを測定しています。ペアリングを使わないIcyVeilは、独立した検証のガスが約57%少なく、要求全体では約11%少ない結果でした。一方で、分散評価の委員会計算量は約2.5〜8.2倍多くなっています。
Ahmet Ramazan Ağırtaş, Arda Buğra Özer